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世界の高山植物&野草たち


by Alpineflower
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アポイ岳

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北海道のアポイ岳に30年ぶりで登って来ました。
昔、登ったときはさほど花が咲いていたという記憶がなかったのです。
今回は、夏の花の名残から、秋の花と、堪能して来ました。

海岸からそのまま800mの高さまで立ち上がっていて、橄欖岩のこのお山は特異な植物で有名です。
登り始めは昔と違い立派なキャンプ場が出来ていて、ビジターセンターも整備されていました。
隔世の感があります。

登山者用の駐車場も広く、標高50mの地点からの登山です。
登り始めは朝の5時15分。朝のジョギングと同じ時間なので何も問題はないのですが、熊さんがちと心配。
まだ林の中は薄暗くミヤマウズラがあるものの、写真の取れる明るさではない。



アポイ岳_d0025568_16534519.jpg
と、がさがさ キーンという鹿の警戒音
いました。ストロボをたくまでじっとこちらを伺ってました。

しばらく、平坦な道で時折アップダウン、少し登りが続いて尾根に出ました。
避難小屋があります。
海を見ていました。すぐそこが海。


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ふと、気配がして下の草地を見ると、なんと目の前には大きなメス鹿が一頭,こちらを見ながらゆっくり草を食んでいます。
お互い観察ですねー


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尾根歩きの登りの両側にはちらほらと花が見えています。
サマニオトギリでしょう。
普通のオトギリソウよりずっと花が大きく、見ごたえがあります。



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キンロバイももう終わり花
結構風が出ています。
山頂は霧の中


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残り花のアポイマンテマもでて来ました。
特徴は白い花弁の下にある茶色の包
カラフトマンテマはこれが緑色。
尾根道は楽しい。


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エゾマツムシソウ
少し小型で、色はブルーが強い。
素敵なマツムシソウだ。


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小さなブルーの花が先ほどから目に付いていたが見事な株に出会った。
チシマセンブリである。
ここから先ずっとこの花を目にすることになるが、日当たりのよい風の強い所を好むようだ。
葉は厚く、綺麗なブルーの十字花に小さな斑点。


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ツリガネニンジンもしっかりとした花姿で、典型的な輪生の花をつけている。
色もすばらしい。


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馬の背と称する尾根に出た。
軽快なお花畑なのだろう。
あちこちにサマニユキワリの葉が見られ、いろいろな高山植物が見られる。ここはシーズンは6月の終わりであろうか。
眼下に登って来たルートが見られる。


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ウメバチソウがたくさん出てきた。
秋の花、やっぱりアルカリ系なのかな。
いつ出会ってもうれしい花


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これはミヤマダイモンジソウなのかそれともアポイの特異種か。
岩の間からしっかりと咲いている。


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ナナカマドももう赤い実をつけて、秋はすぐそこ。



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最後の登りの先は霧の中
もうすぐ山頂かな



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山頂です。
時間は7時3分
写真を撮りながらの登りは時間がかかりましたねー


アポイ岳_d0025568_1802551.jpg
小さなお社もきりの中。
景色はまったく見えません。
ピンネシリも行っては見たかったのですが、このガスはいやですね。
5分ほどでもう下ります。
幌満お花畑というのがあるそうでそちらに降りてみました。
急坂を下ると、小さなお花畑に出会いました。
なにやら人工物が見えましたがよくわかりません(あとで確認したら、これはヒダカソウの盗掘を守るための監視カメラだそうです。太陽電池のパネルが異様でしたよ)


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ここにはエゾルリソウ(ミヤマムラサキの変種)がたくさんありました。
残り花も一つ。
横道をトラバースして、馬の背に戻り後はまっすぐ下山。

登山口に戻ったのは9時10分でした。
結構あるく距離があり、花も楽しい山歩きでした。
by Alpineflower | 2007-08-28 18:09 | 登山