世界の高山植物&野草たち


by Alpineflower
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笊ガ岳日帰り山歩き

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これが秋の空かと思うほど気持ちの良い一日に、人一人会うこともなく、南アルプスの前衛の山、
笊ガ岳(2629m)を老平(490m)から日帰りで登ってきました。

この山は、今年の一応の目標の山。日帰りするか、一泊するか迷ってましたが、テントのポールが見つからないやら、いろいろで、得意の日帰りでトライしてみました。
家から45分くらいで登山口の老平につきます。そして、この山は、小さい時からいつも眺めていた遠くの山なのです。
山梨百名山にも出ていて、一泊が標準でしたが、それはもう昔のこと、結構な方が日帰りしているようです。
ただ、やはり時間はかかるし、標高差も2139mありますから、ある程度足に自信がないと大変です。
そういう意味で、前の妙高火打日帰りは何とかなるかという自信につながりました。

さて、これは山頂より北を眺めたもの。
右端の鋭鋒が北岳、そして間ノ岳、その下右に農鳥岳、左ちょっと奥に仙丈ケ岳、そして塩見岳、荒川三山と連なっております。
ほぼひと月前あちらからこっちを眺めたのでしたが、笊ガ岳はわからなかった・・
これから、赤石、聖、光、大無限と連なるのですが、まだ同定していません。
まったく、ここは南アルプスの展望台です。


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前日ちょっと準備をしていたのですが、それは週末の予定でした。
しかし、週末の天気予報は悪い。明日は快晴。…・よっしゃ、明日だ…






朝、4時45分に家を出て、コンビニでおにぎりほか、登山口には5時半着。何やかやと一応歩き出したのは5時40分でしたが、オッと、明かりを忘れました。遅くなる可能性もあるので、これは忘れてはいけません。
戻って、再度歩き出しが45分。
老平の集落はまだ朝もやの中。
しばらく林道を歩きます。
ここから、広河原といい、沢を渡渉するところまで緩やかな登りです。
ここでスピードを上げると、長丁場では後がばてます。心に7割速度ということをつぶやきながら歩きます。
林道が2つに分かれ、上の林道を取り、すぐに終点です。ここから、細い道、ほどなく無人の人家が出てきます。
周辺の畑あとには杉が植えられ、2、30年ぐらいたっていますか、完全に耕作をしなくなったのは昭和の終わりか平成の初めというところでしょう。そのころここを離れたのか、年寄りがなくなったのか・・・
帰りに気が付いたら、奥にももう一軒ありました。
意外としっかりしていたので、誰かが今でも管理しているのでしょう。古い臼が見えました。
老平からは歩いて20分ぐらいの距離。山間の空き家・・・何百年と続いたはずの暮らしが変わっていきます。



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道はよく整備され、要所要所の沢の横断にはきちっと鉄製の橋がかかり、最も深い沢の横断には、吊り橋がかかっています。
このつり橋、以前は足場板が腐って抜けていたような記事がありましたが、今はアルミの足場板が渡してあり、通行には全く支障はありません。
しか~し、沢が深い…ワイヤーが錆びてる。手すりが一部変形と。。。少し緊張。


このあとも、ゆるりとした登りを感じさせない道です。一か所、橋が、古くなり、変形して斜めに取り付いてるところを過ぎ、しばらく行くと沢に近づき広河原に到着しました。時刻は6時53分。抑えた割に早く着きました。
一時間8分です。
途中の頭から水が落ちてくるところも、このところの雨無しで一滴頭にかかっただけ。
広河原も、靴を脱ぐことなく渡りました。


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さて、ここからいよいよ登りです。出発は7時15分。
急斜面のつづら折りですが、登りやすい道をぐんぐん登り、ちょっとした尾根の出っ張りにつくと
そこが山の神を祭ってあるところです。7時45分通過。
道はさらに急になり、伐採後のカラマツ林の中を歩くようになりますと、伐採の機械とワイヤが散乱したところを通過します。


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周辺の植林は昭和43年に実施とか。ということはこのあたりのブナ林を切ったのは昭和41,2年ということでしょう。林道開発という名目で南アルプスの原生林が消えていったころです。
残ったものは育ちもしないカラマツ林と、錆びた鉄クズ。
お上がやったこと…それは自然からの搾取に間違いないでしょうね。
足もとに、遅いシャクジョウソウが咲いてました。


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ちらほら咲いているのはテンニンソウです。
山道はさらに急に。


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やがて、シラビソかコメツガの林になり、標高がかなり上がってきました。


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尾根上の少し緩やかになったその先に地図上の2021m地点、桧横手山に到着です。
時間は9時20分。
参考にしたブログより20分ほど早めですがまずまず。でもいつもこの先から、大体頭が調子悪くなるのですねー。昨年の病気のせいです。ま、平気ですけど。
小さな看板が木にかかっています。テントが張れますね。


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再び道は原生林の中、急になります。
ヤマトリカブトが出てきました。
道は踏み跡ははっきりしていますが、大勢の人が歩くわけではないので、苔むしているところもあり、
いい雰囲気です。
こういう雰囲気で登ると、登山というものはいいものです。


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ゴゼンタチバナが赤い実をいっぱいつけているところがありました。
苔の中で、赤い実がとてもきれいです。


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これはタケシマランの実でしょうか。
それにしては随分と小さなタケシマランです。実も一つしかないし。
この山のこのあたりにあるタケシマランは皆、同じく小さなものでした。


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日が当ってるところで見られたのは・・なに?
特徴的な葉っぱなので確か前に調べたけど・・またチェックです。


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菊も分かりづらいですねー



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やっと、視界が明るくなって開けてきました。
布引山の山頂近くに広がるガレの頭に出てきたようです。


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ガラガラと、足元が崩れそうで、ちょっと緊張するところもありますが、おおむね平気。
花が多少増えました。
この山塊ではここだけですね。少し高山らしい花が咲くところです。


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タカネビランジ化オオビランジの残り花もみえました。
オトギリソウ、ヤマハハコ、ミネウスユキソウなどが見られます。


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これはミヤマコゴメグサでしょうか。


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目を転ずると、ガスが切れかかったところから南アルプスが見えます。
どこかなー


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ほどなく布引山到着です。
標高は2583.7m、時刻は10時55分です。
しばし休止。


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休んでいるとヒガラとエナガの群れに囲まれました。ともに体の小さなカラの仲間で、人を恐れる様子もなく戯れてます。
ツイーツイーと昔取った杵柄で、呼びかけてやったら、すぐそばまできて小首を傾げて様子をうかがいます。
穏やかな日和にゆったりとした気分。
でもまだ山頂ではない。
ここから稜線を下って、登り返します。100mほど下り、200mほど登るわけです。


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おお、富士山が見えました。足元には雨畑ダム、その向こうは富士川の流れ、わが町が見えます。
今、昔からずっと憧れを抱いて眺めていたあの稜線を伝わって、笊ガ岳にもう少しのところまで来ていると思うと、何か不思議な感慨がわきあがってきます。


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木陰から山頂と小笊が見え隠れしています。右が小笊です。
もう一歩です。


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山頂に到着です。
やっと、宿願を果たしました。
よかったよかった。
時間はちょうど11時58分。
まったくの予定どおりでした。
山頂は・・・素晴らしい風景が広がっています。
思わず声をあげてしまいました。
この広がり・・・・・・・・・・伝えられないことがもどかしい…・そんな感じです。


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小笊の正面に富士山がすくっとたっています。
ということは私の家や山はこの小笊のちょうど影。
ん?ということは、いつも笊ガ岳というか、小笊をながめていたのかーーーーー大発見。


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だんだん北に目を転ずると、これは甲府盆地。


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中央、櫛形山ですねー


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そして、鳳凰三山が遠くに。


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北岳、間ノ岳、農鳥岳、仙丈ケ岳、塩見岳


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ドーンと大きく荒川三山


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これは赤石岳。カールが見えます。


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聖岳です。
少しここだけガスが・・


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離れてこれは光岳とおもいます。


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大無限から静岡北部の山々に没します。
さー、長居をしすぎました。
そろそろ山頂を後にします。
出発は12時35分。
おにぎりと、しっかり水分を取って、名残惜しくも下降です。


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さらば、笊よ

下降の速度はアップアップ。
4時間10分でつきました。
登山口到着時刻はは16時45分。
11時間の山歩きは楽しく静かで、最高でした。
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by Alpineflower | 2009-09-12 18:33 | 登山